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技術者向け情報

耐候性鋼橋梁の実績資料集

耐候性鋼橋梁実績結果資料集(調査年 2019度まで)

 実績資料集の第26版は、2019年度(平成31年度,令和元年度)までの受注情報をまとめたものです。2019年度の耐候性鋼橋梁の受注重量(橋建協会員会社分)は約2万4千トンになり、2018年度と比較してほぼ横ばいとなっています。一方、全鋼橋受注重量は約14万7千トンであり、9万トン減少となり、耐候性鋼橋梁の全鋼橋発注量に占める割合では16%と増加しました。
 耐候性鋼橋梁のアンケートを開始してから現在までに、7,380件余りのデータを収集しており、別途、日本橋梁建設協会のホームページには耐候性鋼橋梁の橋梁位置をプロットした地図データも掲載しています。これらは、耐候性鋼橋梁の調査・計画および研究などに利用できるものと考えております。

耐候性鋼橋梁の各種データ例

1.年度毎の建設量の推移

耐候性鋼橋梁の建設量

2.地方別比較

地方別比較

3.発注者別比較

発注者別比較

耐候性橋梁実績データベース

橋梁位置についてはこちらをご覧ください。耐候性橋梁実績を地図情報システムに載せました。

耐候性鋼橋梁部会への要望事項および回答一覧

年度 番号 要望要項 回答
2014 1 昨年の要望事項でもお願いをしたのですが、耐候性橋梁の調査で架設位置のわかる資料は必要なのでしょうか。調査票内に緯度・経度を記載しているので、提出物から削除して頂けると助かります。毎年、この作業が非常に大変なので、不要として頂けると助かります。 架橋位置のわかる資料は,その橋が調査対象となった場合に正確な位置を知るために重要な資料と位置づけています.発注図書に位置図などがある場合はそちらを流用して頂いてもかまいません.
2 一部の客先において、耐候性鋼材に対する忌避感が強まっている。それとは逆に、メンテナンスフリーを信じている客先もある。耐候性鋼材に対する客先(コンサルタントを含む)へのPR強化を希望します。 部会としてもメンテナンスは必要であるということ,適切な環境で使用すればLCCが低減できることについて,PRを行っています.今後もPRを強化する所存です.
3 JIS耐候性鋼材とNi系耐候性鋼材(Ni量も考慮)の使い分け方法を明確に示してほしい。 Ni系高耐候性鋼材は,JIS耐候性鋼材の使用区分である飛来塩分量0.05mdd以上でも使用できる鋼材です.ただし,JIS規格化されてないため使用区分が明確になっていません.詳しくはミルメーカーに問い合わせをお願いします.
鉄鋼連盟にもJIS規格化するように要望しています.
4 耐候性鋼材表面処理剤使い分け((特に錆促進処理と錆安定処理の使い分け)を明確に示してほしい。 現在,さび安定化補助処理剤の暴露試験を行っており,その効果を研究中です.
結果については判明次第報告したいと考えております.
5 耐候性鋼材橋梁の増し塗り、回し塗りの可否、範囲はどのように設定したら良いのか。 耐候性橋梁に塗装を推奨している部分は,保護性さびが生成されにくい桁端部や植生が近接している箇所です.
その塗装仕様は,C-5が一般的です.増し塗り,回し塗装などの追加塗装の必要性については,使用環境に応じて客先との協議で決定をお願いします.
6 HHの蓋の取手やステップなど、耐候性鋼材に溶接する部材にSUS304を使用しているものがありますが、オーステナイト系SUSは粒界腐食を生じやすいため使用を避けること、また、溶接部材でなければSUS材を使用してもいいことを耐候性橋梁の手引き等に記載していただけませんでしょうか。 ご指摘の通り,ステンレス材を溶接することで熱影響部の粒界腐食が発生する懸念があります.よって,溶接施工時にクロム炭化物が発生しない熱履歴で溶接をおこなうか材料を変更するなどの対策が必要です.
また,溶接しない場合については異種金属間腐食の問題は卑な金属の鋼板のほうが面積が大きいので使用しても問題ないと考えます.
年度 番号 要望要項 回答
2015 1 ジンクのはみ出し防止のため、具体的にどのような塗分けを行っているか紹介して欲しい。 下図のように添接板内でジンクの境界が納まるように5mm程度控えて塗装した事例があります.
2 表面処理を施した、HTB継手の品質について整理してほしい。
添接板の表面処理を工場で塗布したいのだが、品質にどのように影響を及ぼすのか整理してほしい。
ボルトとの接触面に表面処理剤があると本締めしたときにリラクセーション値やすべり係数の低下をする懸念があります.表面処理剤ごとで影響を実験などで確認して使用する必要があります.もしくは,ボルトとの接触面に塗膜がないようにマスキングをして塗装を行うなどの工夫が必要です.
年度 番号 要望要項 回答
2016 1 端部塗装部部材の材質を普通鋼材か耐候性鋼材にするのかをコンサル段階で統一して頂きたい。毎回協議となっています。
また端部巻立てコンクリート施工がある場合の端横桁材質も同様。
塗装およびコンクリート巻立する箇所については、基本的には普通鋼材を用いるのが、一般的と考えます。

例)箱桁内部の縦リブ、ダイヤフラム
  桁端部の対傾構・横桁

なし

年度 番号 要望要項 回答
2018 1 防食便覧にある桁端部の塗装「C-5塗装系(耐候性)」が、積算上適用されていないことが見受けられます。適用されないことがないように周知していただきたい。 防食便覧のⅢ-25に「表-Ⅲ.2.4 一般外面の塗装仕様 C-5塗装系(耐候性)」がありますが,ご指摘の通りこの塗装仕様が適用されていない物件が見受けられます.各種(講習会・意見交換会など)の広報活動で周知していきたいと思います.
2 例年の調査ということで提出させていただいていますが、社内への説明の必要もありますので、改めて本調査の目的を教えていただきたいのですが。 日本橋梁建設協会のホームページに記載の通り,調査による収集データと橋梁位置をプロットした地図データは今後の耐候性鋼橋梁の調査・計画および研究に利用できるものと考えております.引き続き調査にご協力いただけますようよろしくお願いいたします.
3 本アンケートの調査項目は、四半期毎の受注実績調査の回答内容とほぼ同一ですので、事務局内で集計作業をお願いできませんでしょうか。 受注実績調査は事務局で集計していますが,目的とアンケート内容が異なります.しかしながら共通するアンケート項目があるのも事実ですので統合できるかを事務局と検討したいと思います.
4 耐候性橋梁桁端部の部分塗装について、「耐候性鋼橋梁の手引き」では外面塗装を塗布するように記述されていますが、設計会社によって、部分塗装に外面塗装(C塗装系)と内面塗装(D塗装系)の場合があります。
部分塗装仕様に内面塗装(D-5)を使用してよいのですか、外面塗装であればC-5塗装系となるので表現を見直して下さい。
部分塗装の塗装系はC-5塗装系が正解であり,防食便覧の塗装仕様を適用する必要があります.耐候性鋼橋梁の手引きにおいてはご指摘の通り具体的に明記していませんので改定時に明記するように修正します.
年度 番号 要望要項 回答
2019 1 H24道示で摩擦接合面に無機ジンクリッチペイントを塗布すると摩擦係数を上げることができるため、耐候性橋梁でも無機ジンクの塗装を前提に添接の設計を行うコンサルタントが多いようです。耐候性橋梁は、裸仕様が前提と考えますと添接部だけに無機ジンクを塗布するのは何か違うような気がします。コンサルタンツ協会などに耐候性鋼材使用時の添接部の設計について無機ジンクの塗布を考慮しないようアピールできないでしょうか。外面が裸仕様の摩擦接合面に無機ジンクの塗装は、ブラスト、塗装の養生が大変になります。 無塗装仕様の鈑桁における連結部接触面は、無機ジンクリッチペイント仕様とした場合、部分的なブラストやマスキングが煩雑となることから、無塗装仕様とすることが望ましいと考えます。
ただし、箱桁は内面が塗装されており、連結部の接触面を塗装しない場合は、接触面に生じたさびで箱内の塗装面が汚れる恐れがあるため、接触面は無機ジンクリッチペイントを塗装することが望ましいと考えます。
また、この点は、次回の「耐候性鋼橋梁の手引き」改定に反映したいと考えています。