海外橋梁の紹介

日本・エジプト友好橋
(エジプト・アラブ共和国)
橋梁の概要
 スエズ運河を横断する橋梁で主橋梁部はシナイ半島とアフリカ大陸を結ぶ全長730m、 中央径間404mの3径間連続斜張橋です。鉄筋コンクリート製の主塔部は古代エジプトの オベリスクの形をイメージしています。また主桁の高さは水面上約70mあり、桁下を大型船舶や 石油掘削リグの航行が可能です。

全景1 全景2
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主桁及びケーブルの架設
 主桁は製作を行った日本とタイの工場からそれぞれ海上輸送されたパネル及び小型ブロックを、 現場地組みヤードにて大型ブロック(主桁を輪切りにした長さ約12mのブロック)に組み立てて、 各主桁上のブロックから東西にキャンチレバー方式で順次ブロック及びケーブルの架設を行いました。 中央径間は、大型ブロックをドーリーでバージに載せ、運河上で直下吊を行いました。 国際航路である運河上での作業時間は限られており、関係各所との連絡を密にとりながら、 詳細に立てられたスケジュールに従って架設が行われました。

地組み完了後の大型ブロック ドーリーによる移送
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バージによる運河上のブロック移送 運河上大ブロック直下吊り架設
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おわりに
 本橋梁は2001年3月に主桁が閉合され、それに続き付属品の据付け、舗装工事を行い、 2001年9月に完成しました。本工事はわが国の援助(ODA)によるものであり、中東和平象徴の プロジェクトとして世界的に注目を集めています。


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