『1月31日(火) 関西地区 橋梁技術講習会 開催』
関西地区での橋梁技術講習会が、1月31日(火)13:00〜17:00「建設交流会館グリーンホール」で開催されました。
関西では例年このような技術講習会を催しており、今回で17回目を数え、各方面からご好評を頂いており、今年度も下記の通り開催しました。
技術発表会・能登実行委員長の開会挨拶の後、「橋梁の最前線」をメインテーマとして「複合ラーメン橋の今後の展望」「立体交差橋 急速施工の新技術」「合成床版の最近の動向」「海外工事の新技術」「保全の新技術と施工事例」の5テーマについて発表が行なわれ、実際の施工事例を中心として最新橋梁技術が紹介されました。
当日はコンサルタント43名をはじめ、会員他を含めた合計187名の参加者があり、質疑応答の時間には多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が交わされました。
特に台湾新幹線や複合ラーメン橋、合成斜張橋といった海外工事の事例について熱心に質問する姿が見られ、参加者の関心の高さが伺われました。
また当日行なったアンケートでは殆どの方々から「今後も継続してほしい」との希望が多く寄せられており、関係者一同大いに喜ぶと同時に、これからの内容充実を目指し、より一層奮起しております。
会場での質問と回答の概略内容(抜粋)を下記に示します。
Q1)合成床版について欠陥が発見された事例はあるか。また床版の状態を点検する方法は無いか。
A1) 側型枠からの漏水がある程度で、状態は良好。点検方法については協会・合成床版維持管理WGにて、非破壊検査を検討中。
Q2) 台湾新幹線工事で最も苦労した点は。
A2)日本であれば4〜5年必要と思われる工事を2年間にて完了させた点である。
Q3)複合ラーメン橋で剛結部のコンクリートスランプはどの程度重視すべきか。
A3)JH標準は8cmだが、充填性を向上させるためスランプを大きくした場合の確認試験も実施し、10cm〜20cm程度でも問題ないことを確認している。
Q4)合成斜張橋ではコンクリート床版を使用するとのことだが、死荷重は問題にならないのか。
A4)事例では薄めの床版を用いており、死荷重は問題となっていない。PC床版でもよいが、経済性から海外ではRCが採用されている。
Q5)複合ラーメン橋(インテグラルアバット橋)の海外事例でEXPや支承を省いたシンプルな橋梁の事例が紹介されていたが、国内採用時の注意点は。
A5)温度応力等の影響もあり、重交通下での大規模橋梁への採用は適さず、30m位の単純桁程度が適当。
Q6)下植野高架橋でPC鋼棒により桁を吊上げた際に、振れ止め対策は行なったのか。
A6)供用中の主桁(不動)と、吊上げられる主桁の間に微調整可能な「振れ止め装置」(X字型)を設け拘束した。
この質問と回答の詳細につきましては添付ファイルをご覧下さい。(右下をクリック)
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